品質向上とコストダウンを実現する摩擦圧接 G-G Crewセミナー報告

接合装置・技術については、大きな展示会でも扱われ、そのうちの一つのテーマに摩擦圧接があります。
この加工は、金属材料を接触加圧しながら相対運動させ発生する摩擦熱を熱源とする溶接加工で従来の溶接接合とは異なり回転と圧力が加わり複雑な高温強加工現象を伴って圧接・接合します。
そのため、摩擦圧接加工は、溶接では出来ない接合(Al/Cu等)も可能な技術です。
また、コストダウンにもお役に立ちます。
G-G Crewでは、この加工、用途について講師として、松井鋼材㈱ 大阪営業部第三営業課長 古井 勝氏をお招きしプレゼン会を開催しました。

以下、当日の概要を報告します。

(プレゼン状況の動画は、次のURLからご覧ください。 https://youtu.be/CepQb-SpudY

冒頭、松井鋼材を中心としたグループ、株式会社松井鋼材、ステンレスプロダクト株式会社、マツイマシン株式会社からなるMMSグループの紹介がありました。同グループは、ステンレスを中心とした鋼材販売、加工を事業としており、年間約100億円の売り上げ上げています。拠点は国内外に13か所あり、大きな展開を図っています。

今回は、グループのうちのステンレスプロダクトが持つ特徴ある加工技術「摩擦圧接」についてプレゼンをいただきました。

摩擦圧接とは

●異種金属同士の接合が可能です。
●母材同等の強度が得られます。(母材との比較 溶接 約6割、摩擦圧接 約8割)●再現性があり、品質の安定化が図られます。※材質により異なります。
●少ない部材を摩擦圧接する事により、切削時間の短縮が図れます。
●中空化か可能であり、素材の軽量化が可能です。
●お互いの材料特性の活用が可能です。(磁性材/非磁性材)

●材料費・加工費のコストダウンが図れます。
 同材質や異径材を摩擦圧接することで、従来の削り出しより材料費・加工費の削減をする事ができます。異種金属を摩擦圧接することで、必要な部分だけ高価な材料を使用し、その他は安価な材料に置き換えることが可能です。      

 

圧接採用部品としては次のものがあります

・ポンプ部品 ・自動車部品 ・バルブ部品 ・食品機械部品 ・ローラー部品 

・電力機器部品(搬送用)・建築用部品

摩擦圧接は原子拡散接合です

強度は十分ですが、溶接のように各部材加工後の最終工程にはもっていけないのであくまでも粗加工品として採用下さい。

摩擦圧接機と加工状態

松井鋼材に導入している摩擦圧接器です

加工状態を下記のURLをクリックし動画でご覧ください。

https://drive.google.com/file/d/14dDOXGbcYHRCC–a25BR64r_ccK4LT_2/view?usp=sharing

        

     

                      

加工ステップを図示すると以下のようになります。

松井鋼材の持つ摩擦圧接機の能力です。

松井鋼材における品質保証体制です

試験の例です

摩擦圧接は異材接合に威力を発揮します

           

各種の材料、形状に部材接合に威力を発揮

材料費、加工費に大きなコストダウン

摩擦圧接についての引き合い、見積り、注文は、下記よりお願いいたします。

http://www.matsuikozai.com/inquiry/ask.php